2008/2/7

予算委員会
○赤羽委員

 公明党の赤羽一嘉でございます。  まず、平成二十年度の予算案の質疑に入らせていただく前に、昨日成立をいたしました補正予算案の審議について、一言所感を述べさせていただきたいと思います。

 今回の補正予算案は、昨今の原油価格の高騰に対する緊急の対策ですとか、長年の懸案でございました中国残留邦人の方への特別の支援策ですとか、また、昨年十一月九日私自身が提案をさせていただきました被災者生活再建支援法の抜本的な改正に伴います、新潟県中越沖地震の被害者ですとか能登地震の被害者の皆さんへの特別支援金の支給といった、大変重要な喫緊の課題が含まれている内容でございました。  この補正予算に私は全会派賛成されるものだというふうに思っておりましたが、そうはならなかったことに大変な驚きがございました。

 原油価格がこれだけ高くなって大変だと声高に叫びながら、その緊急対策に賛成をされないというのは、どうしても首をかしげざるを得ないというのが私の実感でございますし、国民生活不在の、反対のための反対の政治は、必ずそのツケは国民生活に回ってくるということを、私は政治家として、厳として戒めなければいけないというふうに認識をした次第でございます。

 そういった観点から、きょうから始まります平成二十年度の予算案については、総理の指摘されているように、国民生活の視点に立った議論をしっかりと深めながら、十分に深めながら、野党の皆さんも堂々と意見を言っていただいて、そして一日も早い成立を期するべきだというふうに私は思いますので、その観点で質問をさせていただきたいと思います。

 まず、道路特定財源について質問させていただきたいと思います。  この点につきましては斉藤政調会長が種々質疑をされましたので、私は、基本的には一、二点だけにさせていただきたいと思いますが、今回の予算の中で、約千五百億円、道路建設には使われない、こういったことが用意されているというふうに伺っております。

 私は、地元に戻りますと、トラック業界などの運送事業者の方は、これは毎日長距離を使われますので、これだけ油も高くなる、高速料金もどうなるかわからない、民営化をされれば安くなるというふうに聞いていたのにそういうふうにはなかなかならない、こういったような大変な悲鳴が叫ばれているわけでございます。  規制緩和の中で、運賃の価格設定も、これはもう売り主の言うがままに運ばざるを得ないというような状況の中で、何とかしなければいけないというのは、私自身もそのような認識ですし、担当の冬柴国土交通大臣も、同じ地元として、皆様から同じ声が私以上に届いているというふうに思うわけでございます。

 そういった中で、阪神高速、また首都高速について、今まで、いわゆる道路公団系の高速道路では既に実施をされています高速料金の引き下げの割引、大口割引ですとか多頻度の割引、これを阪神高速、首都高速というのはまだほとんどやられていないんですね。ですから、これは道路公団系がやっているんですから、今回の千五百億の予算で最優先に拡充するべきだというふうに思いますが、御所見を伺わせていただきたいと思います。(発言する者あり)

    〔委員長退席、森(英)委員長代理着席〕

○冬柴国務大臣  阪神高速、首都高速、新たな料金につきましては、その会社が中心になって検討を進めておられまして、昨年の九月に、会社の採算の範囲内で料金案、例えば阪神高速でいえば、東線は四百円から千二百円というようなことが提示されたところでございます。  これは、政府と与党との申し合わせによって、画一料金では、短い区間を上ってすぐおりても同じような料金を払うというのはおかしいじゃないかというような発想から、二十年度にはこの料金を、走る距離に従ってすべきだというような申し合わせがありまして、それに基づいて十九年に、九月ごろに会社としての考え方を示されたわけでございます。  しかしながら、この料金については、今、赤羽委員もおっしゃいましたように、多頻度でしかも大型ということになりますと、これは大変な金額になります。そういうことの負担軽減を求められる利用者の方から非常に多く意見を今も寄せていただいているところでございます。  国交省としましては、昨年の十二月に政府・与党の合意いたしました「道路特定財源の見直しについて」に基づき、既存の高速道路ネットワークの有効活用を図る料金の引き下げについて検討するということになっておりますので、この秋ごろまでにその検討結果をして、そして、多頻度とか、それから深夜ももう少し、十一時じゃなしに十時にするとか、そういう人たちがお使いになっていられることをきめ細かく見ていきたいと思っております。
○赤羽委員

 電車の定期も、通勤定期とかは安くなるわけですから、やはり道路料金も、頻度が高まれば当然単価が安くなるというのは、私はとってもいいというふうに思っておりますので、ぜひお願いしたいと思います。

 私はやじに答えるつもりはございませんが、先ほどの私のときに、要するに企業努力でするべきだと言われましたが、それは全く現状がわかってないと言わざるを得ない。これだけの原油高、原材料高、いろんな環境の中で、トラック業界だけでこの一年間で六千億とか七千億のコスト高になっています。それが運賃に価格転嫁できるならそれはいいですけれども、そんな状況じゃないからこそ私はこの場で質問しているということを付言させていただきます。

 次に、総理に聞きたいと思います。  この道路特定財源について、私はいろんな議論があると思います。国土交通省の立場もわかりますが、向こう十年間、今まで予定されていることを、これは二十年前の閣議決定ですから、これから、人口分布ですとか地域経済の情勢とか、さまざま変化をしていく。ですから、当然それは、一つ一つ丁寧に、事業を行う際に客観的また丁寧な精査をされるというのは、私は当然だと思いますし、その点についてもお聞きしたいんですが。

 そういった前提の中で、私は、恐らくこの国会では修正協議もされるのではないかというふうに思うわけです、与野党で。ちょっとお答えしにくかったらしなくても結構なんですが、私は、そのときに予算の組み替えまで踏み込むことはないんでしょうねということだけぜひ確認をさせていただきたいんです、お答えできる範囲で。

○福田内閣総理大臣  道路計画は十年計画というように言っております。それは、やはり道路整備にはどうしても中長期の期間が必要なんですね。十年ぐらいというのはあっという間ということです、道路整備に当たりましては。ですから、それは計画としてそういうものをつくっております。そして、提示をするということは当然のことだと思います。でなきゃ、先の見通しの立たない、そういうような状況になってしまいますので、そういうことは関係者すべてがわかっていることだというふうに思います。  そしてまた、五年ごとに見直すということもありますし、また、実際に予算を組むときに、毎年、当然のことながら細かい見直しということもするわけでありますので、そういう意味で、決めたらもうむちゃくちゃに走るんだというわけにはいかないことだし、また、そうも考えていないということであります。  今の、修正というのは、野党の求めに応じて修正する、こういう意味かと存じますけれども、もし修正をするというのであれば、これはやはり野党からきちんとした対案というのを出していただかなければいけない、そして、総合的に議論をする中で、評価をし合いながら、本当に修正が必要なのかどうかということになるわけでありまして、対案が出ていないときに修正という話もないんだろうというふうに私は思っております。
○赤羽委員

 よくわかりました。  次に、救急医療体制につきまして質問させていただきたいと思います。

 昨年夏、奈良県で起きました救急搬送システム不備による痛ましい妊婦死産の事件などを受けまして、公明党では救急医療対策推進本部を設置いたしました。先ほど斉藤政調会長が御紹介しました地域活性化対策本部と横並びの本部でございます。

 昨年十一月から一月間かけまして、私たち、全国地方議員も全員合わせて、救急医療体制の実態について把握をするために、救急医療関係のアンケート調査を実は行いました。きょうは、そのアンケート調査を使って質問させていただきたいと思います。

 このアンケート調査は、まず、二次救急病院に対する調査ということで、全国任意で千百四十の病院にアンケートをお願いして、自己記入をしていただいておるのが一つでございます。また、もう一つは、政令都市と都道府県の関係団体へのヒアリングの調査、これは二百二団体から回答をいただきました。

 これは解説をしておりますとあれですので、お手元を見ていただければと思いますが、アンケート調査ではっきりしたのは、改めまして勤務医の過酷な労働実態、また、医師及び看護婦の不足が明らかとなりました。  今、このパネルに出ております、お手元の資料では二ページ目になりますが、救急病床の空きベッド情報を消防に提供するシステムがない施設というのは、調査結果全体の約四割に近い四百十四施設になったということでございます。その中で、導入予定は二十二施設、一・九%にとどまっているという現状でございます。

 また、救急患者の救急車による医療機関への収容所要時間、これは一枚目のページでございますが、これは年ごとに、平成八年では二十四・四分という平均時間が、今は、平成十八年度では三十二分までかかるようになってしまっている、こういったことも明らかになっているわけでございまして、私たち公明党としては、これを二十分以内に短縮することを提案させていただいているところでございます。

 その観点から、厚生労働大臣に三点求める質問をさせていただきたいんです。  現在、四十四都道府県に、仮称でございますが、救急中央情報センターがございます。ここの各消防本部や救急隊に、それぞれの病院が診察ができるか否か、また、空きベッドがあるかないか、手術の準備があるのかないのか、こういった受け入れ情報をリアルタイムに発信するための専門の人員と機器を整備することをぜひお願いしたいというのが第一点でございます。

 また、常駐の指導医師のメディカルコントロールのもとで、救急隊と搬送先医療機関や搬送方法など迅速かつ的確な情報をうまく交換するためのコーディネーターの配置を行うということが二つ目でございます。

 三つ目は、指導医師の事務作業を補助する、情報を入力しながら発信するといったことになるかと思いますが、このメディカルクラークを診療報酬できちんと措置するということが、私たち、この調査結果を終えて、急務であるというふうな認識に立ったわけでございますが、この三点についての御所見を伺いたいと思います。

○舛添国務大臣  まずもって、公明党の皆さんが独自にこういうアンケートをなさったことに大変敬意を表したいと思います。  厚生労働省と総務省消防庁、今、この救急医療情報システムの運用状況について、別途、同様の調査を行っているところでございます。今委員から御指摘のように、四十七のうち四十四都道府県については一応整備しているんですが、これは、公明党の皆さんの調査だと、医療機関ごとにおやりになると四割が不備だということでありますので、第一点のことも含めて、このシステムの改善ということで、来年度予算にも措置をしているところであります。  それから、順不同になりますが、メディカルクラーク、これはもともと、お医者さんが医療を集中してやれるために、例えばカルテのコンピューター整理とか、こういうことをやれるための人員を配置して少しでもお医者さんの負担を軽くするというために措置をしましたけれども、このメディカルクラークが例えば今の緊急医療情報の入力作業をやる、これは、できるというふうに思います。  それから、もう一つお尋ねのメディカルコーディネーターの配置につきましても、これは、医師などをコーディネーターとして配置して、こういう方が救急車と病院、患者さんと病院、これの間のコーディネートをやれるようにということで、これも今確実に進める手配を進めております。  その他、さまざまな施策を動員しまして、緊急医療体制の整備を図ってまいりたいと思います。
○赤羽委員

 命にかかわることですので、ぜひ至急対応方をよろしくお願いしたいと思います。

 また、地元の産婦人科のお医者さんと話しますと、妊婦の受け入れ先が見つからないことを、たらい回し、こういう表現をされることに大変お怒りになられる方が多いんですね。  というのは、その原因というのはいろいろあって、早産などリスクの高い妊婦を受け入れるために必要なNICUというのがほとんど満床状態である、受け入れられない状態であるというのが実態であるというのが一つ。

 もう一つは、医療現場の産婦人科の皆さんはまさに過酷な労働と訴訟リスクというのが物すごく強くて、出産をするお医者さんが本当に減っている。私の地元の神戸市兵庫区の中には一軒もございません。そんなような状況でございます。  一方、妊婦健診をほとんど受けないまま出産間近になって病院にやってくる、いわゆる飛び込み妊婦、こういう人たちは、出産の予定日ですとか健康状態が日ごろから把握できていないため、やはり早産や死産などのリスクが高まる。ですから、そもそも飛び込みで来られてもベッドを対応できない、こういう複合的な原因があるということでございます。

 こうした飛び込み出産というのはほとんど経済的な理由が多いというふうに聞いておりまして、先日の新聞報道では、全国の主な病院で、昨年一年間で三百一人の方がいわゆる飛び込み出産をされたということでございました。

 私ども公明党は、かねてより妊婦の無料健診の実施というのを長年強く求めてまいりまして、平成十年からは妊婦健康診査費用を地方交付税措置として一般財源化していただいた、また、平成十九年度予算において地方財政上の特別の措置を講じたことから、各都道府県の市町村で平均五回を公費負担でできるようになったということでございますが、どうも、調査をしてみますと、全国の市町村の平均は二・八回という状況なんですね。  ですから、地方交付税で措置をされていても、五回分渡していても二・八回になってしまっている。これはやはり命にかかわることですから、こういったことはよくあることかもしれませんが、命にかかわることであるがゆえに厳しくしなければいけない、私はそう思っております。

 ですから、この無料健診、各都道府県の市町村、平均五回以上を目指して指導方するということをぜひお願いしたいということが一つと、もう一つは、里帰り出産の場合にでも公費助成を受けられるように制度改革をお願いしたい。この二点、ちょっと重ねてになりますが、よろしくお願いします。

○舛添国務大臣  その二点にお答えする前に、前の半分の部分ですけれども、訴訟リスクとか過剰な労働とかありますね。それで、まさに奈良県の例を出されましたけれども、諸外国はどうしているんだろうというと、私、調べましたら、例えば開業医さんが病院にローテーションで入って医師不足を補っている。アメリカなんかはそうなんです。奈良県が実はこの制度と同じことを始められたという報告がございましたので、これも一つの手だろうというふうに思います。  それで、無料で検査できるのは五回。しかし、平均二・八回。ただ、秋田県なんかは十回できるようになっています。十四回やると完璧なんですけれども、こういうことについてもまた充実を図っていきたいと思います。  それで、経済的理由だけかというと、ちょっとデータを大学病院で調べていただきますと、受診しなかった理由、経済的な理由が二九%で一番多いんですけれども、気がつかなかったが二割とか、放置していたが一二%、家庭的な事情が一五%。これは、例えば、おじいちゃん、おばあちゃんが一緒に住んでいるとそういう出産に関する知恵の伝授みたいなことがあるんですけれども、ちょっとそういうことも問題があるかと思います。  それから、里帰り出産。例えば、この前私が国民対話をやった長野県の飯田の市立病院なんというのは、せっかくそれをやっているのにお医者さんがいなくなってできなくなるというようなことがありますから、公費のことも考えますけれども、まず、里帰り出産すら受け入れられないというこの喫緊の課題について対応してまいりたいというふうに思います。     〔森(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○赤羽委員

 同じことでございますが、ぜひ、フットワークよく、きめ細かく対応していただきたいと思います。

 また、この点、もう一点だけ質問させていただきたいと思いますが、緊急医療体制の構築というのは、私はやはり、その地域の核となる病院が中核となってそこに所在する病院のネットワーク体制をつくるということがすごく大事だというふうに思っております。

 その中で、社会保険病院のことでちょっと質問させていただきたいのですが、これは、平成十四年の十二月に、厚生労働省の方針で、経営改善をしなきゃいけないところが確かに多かったということで、平成十五年から三年間にわたって経営改善を図って、その後に、それぞれの病院のあり方について、その病院が地域医療に果たしている役割を念頭に置きながら検討を進めるということになっていたはずでございます。

 しかしながら、社会保険庁改革なんかがありまして、そのあおりを受けておりますが、今、法律でいきますと、この十月以降、社会保険庁は社会保険病院を保有することはできなくなるというようなことになっていると思います。  実は、私の地元にも社会保険中央病院という神戸市の北区の病院がございまして、これはまさに地域医療の核となっている病院なんですが、この方針がはっきりしないので、毎回選挙のたびに、ここは廃止になるといって全く根も葉もないデマを飛ばす勢力があるんです。それで大変心配をされている地元の住民が多くて、この点、ぜひこのことを、存続すると。

 もちろん、どうしようもない経営をしているというのは論外かもしれませんが、私の地元のところはもう明らかにこの三年間で経営改革はされているんです。そういったところについては明らかなこれからの見通しというものを立てるべきだというふうに思いますが、厚生労働大臣、重ねてで申しわけございませんが、御答弁をお願いいたします。

○舛添国務大臣  委員の御地元の社会保険の神戸中央病院、過去三年、経営状況を調べましたら、黒字でございます。きちんとやっているところはやっている。  それで、平成十七年の独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法案の審議の際に、衆議院の厚生労働委員会の附帯決議でこういうのがございます。「厚生年金病院の整理合理化計画については、地域の医療体制を損なうことのないように、十分な検証をした上で策定する」と。  これは社会保険病院についての整理合理化についても当てはまるわけでございますので、今御指摘のように、このような経緯、さらに与党の皆さん方の検討を踏まえながら、地域の医療を損なうことのないように十分配慮しつつ、この整理合理化計画をまとめたいと思います。
○赤羽委員

 力強い御答弁を本当にありがとうございます。その大臣の方針で、地元住民の皆さんもきっと安心した暮らしが回復できるというふうに確信をしております。

 この安心な暮らしを保障するための救急医療体制の構築とともに、やはり、安全なまちづくり構築のために災害法制の整備というのは大事だというふうに思っております。

 昨年の十一月九日に、冒頭申し上げました被災者生活再建支援法の改正が、長年の課題でございましたが、全会派賛成という形で抜本的な改正がなされ、そして、被災者は、年収要件、年齢要件にかかわらず、だれでも公平に、また簡単な手続で、かつ使途が制限されない支援金を満額受給できるという制度になったわけでございます。  しかしながら、この被災者生活再建支援法というのは、もともとその対象が、全壊世帯ですとか大規模半壊世帯が対象にすぎません。半壊世帯の人たちは、他の法制、災害救助法ですとか災害弔慰金法、こういったことで対応しなければいけない。

 そうすると、災害救助法というのは昭和二十二年に制定された法律で、それ以後抜本的な改正がなされずに、実は、災害が起きるたびに厚生省からの通達で行政がなされていたという、私は、少しどこかで本当に根本的に見直さなければいけない法律なのではないかなというふうに思いますし、災害救助法を直すだけではなくて、災害救助法と被災者生活再建支援法、また災害対策基本法、また弔慰金法という、他の法制との横並びも整合性を持たないと、これはやはり機能しなくなるというふうに心配をしております。

 しかし、この災害救助法、弔慰金法は厚生労働省の所管であり、災害対策基本法、被災者生活再建支援法というのは内閣府の所管なんですね。ですから、災害法制が二つに分かれているというのは、いろいろな経緯があったとはいえ、大変これから乗り越えなければいけないハードルというのがあるということは明らかであります。

 私は、ここを何とかといっても、二つにまたがるというのはなかなか非常に難しいわけでして、これを総理にお願いするのは、何かわかりませんが、この被災者生活再建支援法の改正というのは福田政権第一号の成立法案でありますから、その由をもって、福田総理の指示でこの災害法制の、一本化というのはなかなか難しいと思いますが、整合性をとるための、内閣府、厚生労働省で官邸のもとに研究会みたいなものをぜひ立ち上げていただきたいと思うのですが、御見解を賜りたいと思います。

○福田内閣総理大臣  さきの国会で、委員が被災者生活再建支援法の改正に当たりまして、法案の提出から取りまとめに至るまで大変御苦労なさったということを伺っておりまして、まず感謝を申し上げたいと思います。  ただいまのお話につきまして、災害関連の各種法制度、これは、運用実態とか問題点の把握に努めまして、そして、被災者の立場から見てよりよい制度となるように今後努めてまいりたいと思います。
○赤羽委員

 災害関連にかかわっている関係者の声は実は大変大きいものですから、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。  その次に、教育問題について質問を移らせていただきたいと思います。

 私は、日本のあるべき教育制度というのは、だれもが公平に良質な教育を受けることができるというのが大変重要だというふうに考えております。前回の、秋の臨時国会の予算委員会で、そういった観点から奨学金制度のさらなる拡充といったものを求め、その結果を受けまして、平成二十年度の予算の中には毎月の上限額二万円増額といったものも組み込んでいただきましたし、入学金に充当できる部分も以前よりは進捗しているところでございます。

 さらなる拡充をお願いしたいというのはこれまでどおりなんですが、きょうは、奨学金制度ではなくて、教育の現場の質の向上について質問したい、こう考えております。

 私は、かねてより、学校の現場に行きますと、私の子供もまだ高校三年生と高校一年生で、両方とも公立に通っていますので、授業参観ですとか、学校授業、たまに参加をするんですが、余りにも先生が、教師が、いろいろなことに、雑事と言ってはなんなんですが、教育現場というか、授業以外にかかわることがたくさんあり過ぎる。

 地元では、兵庫県は数年前から、中学校二年生を対象に体験学習をするトライやる・ウイークという実習をしております。これは、受け入れ先の自治会ですとか、商店街ですとか、有馬温泉の旅館ですとか、JRの鉄道駅ですとか、さまざまなところがあるんですが、それをコーディネートするのは、全部先生、教師たちなんですね。ですから、授業にかける時間というのは大変限られたものになってしまっているのではないかということを心配もするんですが、全部先生たちが請け負っている。

 こういった中で、そういったことをサポートする人員を非常勤講師として雇える制度、これはお手元の資料にも出しておりますが、ことし、「平成二十年度 子どもと向き合う時間の拡充」、こう銘打って、外部人材の活用、非常勤講師でありますが、全国で七千名、また、学校支援地域本部、全国千八百カ所に、地域の人たちが学校運営に参加できる、こういったことが盛り込まれたというのは、私は大変画期的なことだというふうに考えております。

 このことについて、活用される外部人材の社会人は教職免許がなくてもいいのかどうかという点と、あと、教職現場じゃなくて、例えば定年退職された人の中で、教育をすることはできないけれども、組織、学校運営をすることには非常に優秀だというような、そういう人材の方もたくさんいらっしゃると思うんですね。ですから、もう少し学校の現場を割り切って、教師の皆さんは教えることに専念していただく。アメリカのように、アメリカは担任以外にカウンセリングをする人も別にいるというような、それが本当の意味で子供の立場に立った教育現場だというふうに思うんですが、そういった方向にかなう制度になるのかどうか、簡単にお答えをいただければと思います。

○渡海国務大臣  簡単にということでございますから、基本的には、今先生がおっしゃった方向で我々も考えております。いろいろな人材を活用して活躍をしていただく。  例えば、この支援本部なんかも、私もこの間、横浜の青葉台でいろいろな方々と懇談会をやりましたが、本当にいろいろな方がいらっしゃいます。そういうボランティアもいっぱいいらっしゃるわけでございますし、また、講師の方も、社会人、それからちょうど我々団塊の世代、退職教員というのもたくさん出てくるわけでございますから、そういう方々に大いにこれからも頑張っていただこう、そういうふうに思っております。基本的には、幅広い人材の登用が可能であるというふうに考えております。(赤羽委員「教職免許はなくていいんですか」と呼ぶ)免許は必ずしもなくて構いません、もちろん場合によりますけれども。
○赤羽委員

 ぜひ、余り文科省で規定を細かくしないで、現場で、実態に合わせた、活用できる制度にしていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 次に、食料問題について質問させていただきたいと思います。  まず、パネル。お手元に資料がございますが、資料はちょっと順番が違っております。世界の食料需給は我が国の食料供給に大きく影響するといったパネル、お手元の資料を見ていただきたいのです。

 左の縦のグラフは我が国の食料自給率、供給率、それぞれ品目別に出ているんですが、一番下のお米は九四%の自給率でございます。上の畜産物につきましては一六%ですが、この畜産物だけはちょっと状況が違っておりまして、例えば国産の豚肉、国産の鳥肉、国産の牛肉を食べても、その家畜が食べているえさが外国産、輸入ですと一〇〇%国産の換算にはならないということでございます、カロリーベースですから。この黄色の部分、輸入飼料の生産部分は実は五一%。ですから、えさが全部国産ですと畜産物は、一六%プラス五一%で、実は六七%自給できるということです。しかし現実は、その五一%部分は輸入のえさに頼っているというのが現状でございます。

 油脂類、これは四%が自給で、残りの九六%は輸入だ。小麦は、一三%が自給で、残り八七%が輸入だということでございます。

 ただ、この小麦は、国産の小麦でパンやめんにはなりません、ほとんどおせんべいですとかで。最近、ちょっとごく一部いいものができて、めんになりますが、日本の大宗のパンは、オーストラリアのASWですとかそういったものが使われているということでございます。

 この円グラフを見ていただければわかるように、日本の基幹的な食品の大半が、原料は海外に依存をしているのがわかるというのが一つです。  次の資料でございます。

 これは農林水産省に出ているホームページですが、国内農地のみで私たちの食事を賄う場合はどんなメニューになるかという絵でございます。

 そうすると、これは朝食が、ほとんどおかずが出ない状況でございます。一番右下に、肉は九日に一食食べられるかどうか。牛乳は六日でコップ一杯飲める。みそ汁は、日本のものかと思いきや、大豆がほとんど輸入ですから、二日に一杯だけ食べられる。こういった状況が、もし国内農地で生産したものだけで賄うんだったらこうだということでございます。これは、私がつくったあれじゃなくて、農林水産省がホームページで出している資料でございます。まあ、健康になっていいという人もいるかもしれませんが。  私がここで申し上げておきたいのは、食料は安全保障という観点がやはり必要なのではないかと。

 例えば、飼料穀物の半分以上を占めておりますトウモロコシも、実は、中国だ、インドだという需要が物すごく伸びてきている。加えて、バイオマスのエネルギー源にもなっている。値段は物すごく今上がっておりますが、値段が上がるだけじゃなくて、恐らく量の確保も大変難しくなってくるのではないか。先ほどの絵にもありました、トウモロコシや大豆が全部輸入ができなくなるというような状況になるとしたら、日本は大変なパニックに陥ってしまうのではないか。  だから、私は、別に全部自給で賄えというような主張をするんではないんですが、国内の自給率はやはり適正に向上させる努力もしなければいけないし、また、しっかりとした輸入供給元を確保するということが大事だというふうに考えております。

 それで、この食料自給率を向上させるというのは、政府の方針でもあります。その中で、やはり、日本の自給できる農産物というのは米なんですね。米は、これだけ減反政策を続けていながら、九四%の自給率がある、在庫も抱えているという状況でございますが、すごく簡単に言えば、自給率を上げるのは、米の消費量を伸ばすということが一番簡単な道だというふうに考えております。

 まず、学校給食、これは週三回を目標にやられているとも聞いておりますが。今、大抵の家庭が、働くお母さんが多くなって、朝はなかなか御飯を食べる家庭は少なくなっていると思います。朝、家でパンを食べ、お昼、給食でもパンを食べ、夜は塾に行く前にコンビニエンスストアの弁当を食べというようなことだと、もう健全な食育が施されているというふうにはとても思えないわけであります。やはり、和食の持つ栄養価値の高さとか、食育としての評価とかということをしっかり教えながら、私は、学校給食、神戸市の中学校なんというのは学校給食を実は全然していないんですね、ですから、そういったことももう少し、自給率を上げるという角度だけではなくて、もちろん学校給食ですから、教育的な側面から学校給食での米飯化、学校給食の推進、普及に文部科学省としても力を入れていただきたい、こう思うのですが、大臣の御所見を伺いたいと思います。

○渡海国務大臣

 委員おっしゃるように、教育的意義というのは非常にあると思います。

 一つは、やはり、日本の主食である、また、日本の食文化といいますか、そういったものをしっかりと教育の中で教えていく、こういう意義があります。それからもう一つは、地域の地場産の産物、こういったものを給食の中に取り入れることによって、ふるさとの文化、また、風土というものを学ぶこともできます。

 そういうことで、今おっしゃいましたように、十八年度の調査で、これは六十年から導入しておりますが、週三回をめどということで、二・九回ということでございますから、そこそこ頑張っていただいているんじゃないか、米飯という意味では。なお今後とも、そういった食文化ということを食育も含めてしっかりと教育の場で進めてまいりたい、そのように考えております。

○赤羽委員

 あと、農地に行くと、減反政策の中でどんどん休耕田になっているとか放棄されているところがある。しかし、そこを、私、本当にもったいない話だなと思いながら、ちょっと農水大臣、時間がないのであれなんですけれども、そこをぜひ、ほうっておかないで、食用の米じゃなくて、飼料穀物にかわる米というのもできるんですよ、国策として取り組めば。今は、コストが合わないとかと、すぐそういう話になりますが、やはり食料安保ということを考えれば、そのくらいの真剣度が必要だと私は思うんです。

 そういった飼料穀物の多様化ということもぜひお考えをいただきたいと思いますが、御答弁があればお願いします。

○若林国務大臣  委員から、食料安全保障という観点から問題を取り上げて、いろいろ御意見をいただきました。  結論を申し上げますと、二十年度の組織・定員要求の中で、農林水産省の中に食料安全保障課というのを設けまして、食料安全保障という観点から農業政策というものをきっちり見る担当部局を設けたい、このように思っております。  同時に、時間も余りないようでございますけれども、食料の自給率というのは、食料・農業・農村基本計画においては、熱量でいって五割以上を国内生産で賄うことを目指すのが適当だ、こう言っていますね。しかし、現実的に実現可能性を考えますと、二十七年には四五%を目標とする、しかるに、昨年の実績を見ますと三九%、四〇%を割ったという状況でありまして、このことについては大変危機感を持っておりますから、政策を総点検いたしまして、どのような方策を講ずれば食料自給率の向上につながっていくかということを全力を挙げて取り組みたいと思っております。  そこで、委員がおっしゃられました、飼料用にその水田を利用して米をつくり、えさ用の米としてこれを飼料に使ってはどうかというお話でございます。  飼料用は主としてトウモロコシでございますが、トウモロコシを国内で生産するというのは確かに不向きでございますから、やはり、水田を活用した飼料用の米や、なお、米だけではなくて、稲全体を無駄なく利用するという角度から、稲のホールクロップサイレージを進めていくということは極めて重要な課題だと考えておりまして、十九年度の補正予算におきましては、地域水田農業活性化緊急対策において、主食用の米の需給バランスを図りながら米の生産調整の一環として低コストの生産技術の確立、定着を図るという角度から、飼料用の米をその対象に加えております。  これは、飼料用米に見合うような増産可能な品種の開発とか、さらに、収穫に至ります生産技術なども詰めていかなければなりません。ただ、委員自身がおっしゃられましたように、値段でいきますと、トウモロコシとほぼ栄養価が同じだと考えますと、五倍から七倍という高いものになります。その点の負担をどうするかという課題があるということを申し添えておきたいと思います。
○赤羽委員 用意した質問はまだありますが、時間も参りましたので、ここで終わらせていただきたいと思います。  どうもありがとうございました。