2007/3/14

国土交通委員会
○赤羽委員

 公明党の赤羽一嘉でございます。  きょうは、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案の法案審議でございますが、昨日午前中に発生をいたしました全日空機のいわゆる胴体着陸について、航空事故関連で少し確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 まず、きのう起こった事故、実質的な被害が出なかったということは大変よかったと思いますが、航空機事故は発生してしまった瞬間に多数の人命が飛んでしまうという極めて深刻な被害をもたらすということで、しっかりとした事実認識というか、きょうも各紙報道がされておりますので、確認をさせていただきたいと思います。

 まず、カナダのボンバルディア社ですか、このダッシュ8―400という同機は、就航わずか四年間でいわゆるイレギュラー運航と言われるトラブルが七十七件発生したという見出しがきょうは飛んでいるわけでございまして、その文章の中で、例えば、この機種は危険な機体だというような指摘があったり、橋本高知県知事は機種の変更要請まで踏み込んで全日空の社長にそういった要請をきのうされたというような話がある。

 一方で、私が聞いている話では、昨年の四月には国交省もカナダのボンバルディア社を訪問してわざわざミーティングをされているということであって、まず、このボンバルディア社のDHC8―400というのはそもそも危険な機体であったと今報道されていることについて、どのような認識があり、どのような対応をされているのかということを航空局長から御答弁いただきたいと思います。

○鈴木政府参考人

 お答えいたします。  昨日のボンバルディア機の事故につきましては、私ども、大変重大な事態だと認識しておりまして、その対応をしっかりやりたいと思っておるところでございます。  その中で、御質問のボンバルディア社製のDHC8―400型機、ダッシュ8―400と言っておりますが、これは七十四人乗りのプロペラ機で、性能は非常にいい航空機であります。ただ、平成十五年より我が国に導入されまして、それ以来、先生の御質問にもありましたように七十七件のトラブル、それからきのうの事故、それから平成十六年十一月に重大インシデントと言われるやや重大なトラブルも発生しております。これまでも、国土交通省として、その運航者に対しまして、原因究明と再発防止策の策定等を指導したところでございます。  この七十七件の中には、必ずしも機材の故障ということではなくて、計器表示のところが誤表示して引き返したとか、そういうものも多数含まれておるわけでありますが、いずれにしても、ほかの型と比べてトラブルが多いということで、どうも設計の改善とか製造段階での品質管理の徹底というものが必要ではないかということで、昨年の四月に航空局の担当官をカナダに派遣いたしまして、ボンバルディア社に対しまして、トラブルの原因究明と再発防止策の策定、それからトラブル低減のための設計の改善等について強く申し入れを行いますとともに、責任当局でありますカナダの航空局に対しても、製造会社への一層の指導監督の要請を行ってまいりました。  以来、ボンバルディア社は、当時トラブルが発生しておりました系統の設計を見直すことによりまして、改良型の部品を順次開発してきております。既存の航空機につきましても、その改良型の部品を用いた改修方法を運航会社に紹介いたしまして、日本の運航会社もこれに基づいて改良型部品の導入を積極的に行っているところでございます。  その結果、最近のトラブル発生状況は、当時に比べますと若干改善をしておるという状況でございますが、今回は、過去になかった、二重の制御装置の非常用の方も動かなかったという重大なトラブルでありますので、これにつきまして、事故原因の調査結果等を踏まえまして、必要がありましたらボンバルディア社に対しまして是正対策を求めるなど、適切に対応してまいりたいと思っております。

○赤羽委員

 今、昨年の四月、カナダのボンバルディア社とのミーティングで設計の変更、改善を求めて、改良型の部品が使われるようになったというようなお話がございました。それで、ボンバルディア社の中でのそういったイレギュラーなことも少なくなってきたという御答弁だったと思いますが、きょうの新聞で、昨年四月からことし二月までの機材故障による欠航率が〇・一六三%だ、これは、より運航便数が多いボーイング777の約五・六倍に達したと。

 ですから、ボンバルディア社としては改善が見られているけれども他の比較としてはまだかなり悪い数字だ、こういった記事のあれは、評価としては正しい評価なんですか。どうなんでしょうか。

○鈴木政府参考人

 お答えいたします。  御指摘のように、他の機種と比べてまだ欠航率あるいはトラブルの発生率が多い状況にあると思いますので、そこのところは、メーカーあるいは責任当局でありますカナダの航空局とも力を合わせて、何とか事態の改善に力を注いでまいりたいと思っております。

○赤羽委員

 あと、けさの日経新聞に、今回の前輪を格納した扉をあける通常装置を動かす油圧系のトラブルが昨年二月九日と五月六日に計二件発生していたことが判明した、このようにあります。これは、判明したというのは、今判明したのかどうかということで、ちょっと確認で御答弁をいただきたいんです。

 これは当然、事故が発生したときに、国交省にはそういった報告が来ているはずでありますし、それなりに航空会社にも国交省からの指導というか、やりとりがあったはずなんですが、この点について、きょうの報道では何か今回で判明したみたいな報道がありますけれども、その事実確認を、どうなのか教えていただきたいと思います。

○鈴木政府参考人

 お答えいたします。  過去のトラブルについてはすべてその都度承知をしておりまして、今までの足が出なかったトラブルも確認をしております。しかるべき対策を運航会社なりボンバルディア社と講じておるところでありますが、今までは、幸いにも非常用の手動の足下げの装置は機能して、手動で足がおりて事なきを得たという状況でありました。  今回は、その非常用の手動装置も動かなかったという大変重大な事態でありますので、ここはしっかりと事態の原因究明あるいは対策に取り組んでまいりたいと思っております。

○赤羽委員

 また一方で、全日空自体の整備についてミスがあったのではないかというようなコメントを載せている方もいます。もちろん、今回の事案については航空事故調査委員会のあれを待たなければいけないかと思いますが、国交省としての認識ですね。今回は全日空ですけれども、整備状況、これは二年前、抜き打ち検査をやるようにしたとか、随分いろいろなことをやっているはずなんですが、その点についてどういう状況なのでしょうか、御答弁をいただけますでしょうか。

○鈴木政府参考人

 先生おっしゃいましたとおり、今、事故原因の究明につきましては、事故調査委員会の担当官が現地で調査するなど、これから究明がなされるところでありますが、私どもが全日空から聞いている限りでは、ボンバルディア社から提示されたマニュアルに従って整備がきちっとなされておる、それから、当日も運航前点検では特段の異常はなかったという報告は受けております。

○赤羽委員

 今回のことは調査結果を待たなければいけないということですが、今考えると、整備上そんなに問題があったとは考えにくいというような想像もつきますし、どうも、このボンバルディア社のこの同型機が、この機材がどうだったのかなというところは少し疑念の余地が残るのではないか。このことについて、ちょっと改めてでありますけれども、橋本知事から機種の変更についての要請が全日空社に出されたことについて、国土交通省として何らか関与していくのかどうか。

 なぜこんなことを聞くかといいますと、ボンバルディア社のこの機材は大変利便性がいい、プロペラ機だけれども静かでスピードも速い、地方を就航するには非常に適性が高いという、ややもすると、少々安全性を軽視してこれを使っているというような、そうとられるような傾向もあるんではないか。そのことを橋本知事は懸念されて、人命尊重というか、生命を第一にしてくれという当たり前のことを要請されたんだと思うんです。今すぐ結論を出す話じゃないかもしれませんが、この辺の感覚、認識についてはどうなんでしょうか。

○鈴木政府参考人

 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、このダッシュ8―400型機につきましては、プロペラ機では非常に多い七十四人のお客さんが乗れる、それからスピードも通常のプロペラ機より少し速うございまして、六百五十キロぐらい出るということで、特に近距離の路線ではジェット機とさほど運航時間も変わらないということで、利便性は高いものと認識しております。

 特にこの高知便につきましては、今までは伊丹空港からジェットで飛んでおったわけでありますが、これをこのプロペラに切りかえることによってむしろ便数は倍近くにふえて、二時間に一本飛んだのが一時間に一本飛べるようになるとか、そういう意味で、お客様の利便性という意味では非常に高い飛行機だと思っております。  しかも、なかなかそのエアラインの機種選定、これはエアラインが決定するものでありますけれども、一度決めますと、それに合わせてパイロットとか整備の要員もきちっと養成しておりますので、簡単に急にほかの機材に切りかえるというわけにはいかない事情がございます。

 したがいまして、我々としては、きちっと安全はしっかり守りながら飛んでいただかなければ困りますので、この機材につきましては、全日空だけではなくて、JALグループが持っておる九機、これも含めまして、二十二機全部に緊急に前足部の点検をするように指示をしたところであります。

 さらに、ダッシュ400ではなくて、ダッシュ100から300のもう少し小さい同じボンバルディアの機材がございますが、これも同じようなメカニズムで足の構造ができておるということで、そちらの方につきましても緊急点検を指示して、今やってもらっているところでございます。

○赤羽委員

 しっかりと安全第一で取り組んでいただきたい、当たり前のことでありますが、申し上げておきます。  もしこれがきのう着陸を失敗していたら、七十名の命がなくなっていたら、こんな状況じゃ多分ないはずなんですね。全日空の社長も当然すぐ辞任をするというような事態であったと思うので、その事の重大さというのをかみしめてやっていただきたい。当たり前のことでございますが、言わせていただきたいと思います。

 一方で、やはりきのうは、テレビ報道を見る限り、パイロットと客室乗務員の方が、ああいう大変危機的な状況の中で、報道だけ見聞きしますと、すばらしい行動ができたんじゃないか、乗客の皆さんも余りパニックにならなかったというような話も聞いておりますし、別にくさしているばかりの質問じゃなくて、そういったことは大変よかったのではないかというふうに思いますが、そのことについては、局長としてはどのような評価、認識をされていますでしょうか。

○鈴木政府参考人

 おっしゃるとおり、こういう事故とかトラブルがまず起きないということが一番大事なことでありますが、もし万一起きた場合に、いかに冷静にそれに対応して被害を最小限に食いとめるかということも大事な点だと思っております。その意味で、きのうの事故につきましては、私どもも報道から間接的に知る限りでありますが、パイロットも客室乗務員もかなり冷静、的確に対応したのではないかなと思っております。  特に胴体着陸のところは、報道では、横から見た、機首をなるべく保って、最後に接地してというところの映像が出ておりましたが、実は、縦方向、滑走路から逸脱するというのも非常に困るわけであります。なかなか制御しにくい状態であります。そちらの方も、後で状態を見ましたところ、滑走路中心線灯という灯火が三十メーター置きぐらいにありますが、これが十一個壊れておりました。ということは、まさに真ん中にきれいにおりたということでありまして、そういう意味でも、胴体着陸は非常にうまくいったんではないかと思っています。  それから、お客さんがパニックにならないように、いろいろ機内アナウンスとか客室乗務員の指示とか、そういうことも冷静になされて、ああいう形で、おりた後の乗客のインタビューを聞いても、皆さんそれなりに冷静に対応されておったということでございますので、私どもとしては、そこのところは一定の評価をした上で、また今後の備えとしてしっかり検討してまいりたいと思っております。

○赤羽委員

 一方で、その数日前に、日本航空のイギリスからの国際線でパイロットが客室乗務員を乗せて写真を撮ったというようなことで報道されていました。私、まだこんなことをやっているのかと正直言って思いました。  二年前、いわゆるヒューマンエラーというのが続出して、事業改善命令が出され、事業改善命令が大臣から発出された直後にまた似たようなヒューマンエラーが出るということで、当時は、JALといわゆるエアシステムの合併云々ということもあって、恐らくそういったふぐあいが生じているんではないかという、当委員会でも大変質問が続出したわけであります。

 ようやく改善傾向が出ているのかな、こういった認識の中で、多分、国際線の正操縦士というと相当ベテランでもあるはずで、それは個人的な問題というよりも、組織の緩みが出ているんではないか。やはり大問題につながる原因というのはどこかにあるんではないかということで、こういったことを、何か個人の問題ということではなくて、やはりしっかりしたことを、二年もたたずして組織の雰囲気が乱れる、緩むというのは、私は、五百人以上の人を乗せる国際線のパイロットとしてはやや不適格なんではないかと。

 屹立した国交省としての姿勢をちゃんと見せるべきだと思いますが、その点についてはどのような御見解でしょうか。

○鈴木政府参考人

 お答えいたします。  日本航空におきましても、一昨年以来連続して発生した安全上のトラブルを受けまして、十七年三月に私どもから事業改善命令を発出したところでありますけれども、これを受けて、日本航空は、全社一丸となった安全意識改善等の措置を実施してまいりました。

 私ども、継続的に立入検査を実施するなど、日本航空の安全管理体制につきまして厳正な監視、監督を行ってきたところでありまして、その結果、一時期よりはヒューマンエラーなどによる安全上のトラブルというのはおさまりつつあるのかなと考えております。

 しかし、昨年十二月に機長が先生の御質問にあったようなそういう振る舞いをしたということは、非常に遺憾でありまして、これにつきまして、日本航空に対し、再発防止策の検討を指示するとともに、私どもとしても行政処分をこれから検討してまいりたいと考えております。また、日本航空に対しましては、もう一度きちっと社内の安全管理体制を見直すように、またよく指導をしてまいりたいと考えております。

○赤羽委員

 ありがとうございました。  本当に人命の重さをしっかりと受けとめて、国土交通省としても万全の対策をとっていただきたいと強く要望したいと思います。

 それでは、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案について伺いたいのですが、まず総論的な話であります。

 この都市再生特別措置法ということを立法化したときに、当時の、東京を初めとする大都市の国際競争力を高めていく、いわゆる都市の魅力を高める、こういったことが法律の趣旨の一つだったと思いますが、同時に、この特別措置法第一条の「目的」の中に「都市の居住環境の向上」、いわゆる町中居住の推進というようなこともうたわれたと思っております。

 一方では、当時から、都市が魅力を持つ、そうすると当然地価も上がる、結局、町中居住といってもなかなかお金持ちしか住めなくなるのではないか、矛盾しているのではないかというような指摘もありながら、この特別措置法が施行され、現在まで至った。

 確かに、これは経済の動向ともかなりリンクする話だと思いますが、東京なんかに生活をしておりましても、五年前とは様相が随分変わってきた、これは確かであります。私が今住んでいる高輪の周辺にも高層の四十階以上のマンションが建っていますが、なかなか普通の人が住めるような状況じゃない。しかし、当然、そこにも一億円とかといういわゆる億ションが完売をされているといったような状況があった。

 これは、町中居住ということと都市再生というのはやはりなかなか両立できないんではないか。都市の魅力を上げる、国際競争力を上げていくことによって、やはり住みかは郊外にという方向になっていってしまうんではないか。政府の考える今の都市政策、この辺の整理はどのように考えているのか。理想的に言うと、本当は山手線の中に住めるような東京というようなことをあの法案の審議のときには言われていたかと思うんですが、その点について、今経過した状況の中での認識を聞かせていただきたいと思います。

○中島政府参考人

 九〇年代初期のバブルのころも、オフィス需要が旺盛で、オフィスのビッドといいますか、つけ値が非常に高いものですから、混在した用途地域といいますか、住宅もできるしオフィスもできるようなところでは、オフィス需要が勝って住宅が追いやられるというようなことも指摘をされました。結果、バブルだったわけですけれども、それほど実需はなかったわけでありますけれども、そういう現象が広く見られるという指摘もあって、現に都心の人口が随分減った時期を我々も、先生もよく御存じのとおりでありますが、経験しておるわけであります。  その後、都心居住という旗を掲げまして、あらゆる対策を、当時は非常に困難な課題に思えましたけれども、これまた先生今おっしゃったように、その後の経済情勢もあるかと思いますけれども、地価が安定したということも大きな要素だと思いますけれども、結果として、都心三区に人が戻り出し、都心にマンションが建ち始めて、かなりの好調と言われる時期を迎えたわけであります。  我々としては、都市再生の一環として当初から居住のことを入れていたつもりでございまして、都市再生で業務都市として町が再生することが、結果として居住者にとって住みにくい町になるということにならないようにしなきゃいかぬということだと思います。  もっとも、本当のコアの都心部といいますか、大手町、丸の内とかそういうところはそれなりの業務センターであっていいんだと思いますが、東京は何といっても広い。山手線なんかも広いですし、港区なんかは大住宅地と言ってもいいぐらいのところだと思いますので、そういったところに安定した居住が確保できるように、バブルの反省も受けて、マンション専用の住居地域なども用途地域で、第一種中高層住宅専用地域でしたでしょうか、そういうものもつくりましたし、その後、都心居住のためのいろいろな補助制度もつくってまいりました。  ちょっとここへ来て都心のマンションの方は足が鈍って、地価の動向だとか心配されるということがありますけれども、私どもも状況をよく注意しながら、よい居住環境を備えた、プロジェクトとしては専らオフィスというのは結構少なくて、最近は、商業機能も入り、住宅も入り、オフィスも入るというものがございますし、都市再生の最初の認定はたしか青山の住宅のプロジェクトだったと思いますが、都市再生を進めていく上で、都心居住がともに満たされるような方向を模索していくつもりでございます。

○赤羽委員 それでは次に、重点密集市街地の整備について質問を移させていただきたいと思います。  先ほどお話がございました。これも、この都市再生プロジェクト第三次決定においてもそうですし、住生活基本計画の中でも「良好な居住環境の形成」ということで、対象の八千ヘクタールを十年間で解消していく。現状では、報告では約三割ぐらいしか重点密集市街地の解消が進んでいない。なかなかそんな、言うはやすく、先ほど局長の答弁にもありましたけれども、難しい現実のところがあると思うんです。このままですとこれは結局難しいんですね。  結局、地震が来ないときれいにならないみたいな話というのは、阪神・淡路大震災の長田の例なんですよ。だからこれは、このままほっておくのかどうか、相当強制的な取り組み方をどうするかということなんじゃないかと思うんですね。  まず一つは、その前提として、先ほどの質問にも出ていたので、出ていないところで聞きますけれども、そもそもそういうところは地籍調査とか進んでいないんじゃないか、そういったことをどうするかということが一つ。  もう一つ。阪神大震災のときに密集市街地のところがこれだけ被害が起こってしまったんだということを丁寧に行政区単位ぐらいで啓蒙するというか、まず地方公共団体のところでどうするかということがあって、そこがなかなか進まないから国として法律を変えてくれという話なんじゃないかと思うんですよ。  今の時代、国が密集市街地だからといって全部強制的にどけるなんということは、やりたくたってなかなかできない時代なんですし、このことについて、その辺にちょっとしっかりとした、今言ったことをまず前提としてやらないと、今回の法改正でもそんなに劇的に見通しが改善されるとは私は思わないんですが、この点について適切にお答えいただければと思います。
松原政府参考人 地籍調査につきましてお答えを申し上げます。  御案内のとおり、地籍調査は、土地取引の円滑化、あるいは公共事業の用地取得のための期間の短縮でございますとかコストの縮減、さらには、民間が事業を行います場合にも、あらかじめこういったことがきちっと終わっておりますと非常に円滑に進むというふうに私も理解をしております。  ただ、先ほど先生御指摘のとおりで、実は今、全国の面積ベースで、地籍調査の進捗率でございますけれども、四七%でございます。都市部におきましてはこれがさらに低くて、実に一九%ということで、おくれておるものと私どもも認識しておるところでございます。  三年前、平成十六年度から三カ年間かけまして、都市再生街区基本調査というものをやらせていただきました。これは、地籍整備に必要なデータの収集でございますとか、あるいは地籍整備の前提となります全国のDID地区の街区の基準点を整備する事業でございまして、その意味ではかなり進んできておるものと思っておりますが、さらに今、国会で御審議中の十九年度予算案におきまして、街区外周の境界情報のさらに一層の整備を促進するための都市再生街区基本調査(土地活用促進調査)なるものをお願いしておるところでございます。  こういった事業を通じまして、登記制度を所管しております法務省でございますとか、あるいは都道府県、それから、実際に地籍調査のためのマンパワーをお出しいただきまして、さらに住民との間でいろいろな調整をやっていただいております市町村とも連携をとりまして、さらに一層進めていきたいというふうに思っております。  都市部におきまして急ぐべきだという先生の御指摘は、まさに私どももそのとおり認識しておるところでございますので、今後とも頑張ってまいりたいというふうに思っております。
○榊政府参考人 委員御指摘のように、現在までの進捗状況が三割ということでございまして、このまま推移いたしますと、平成二十三年度末で四千七百ヘクタールということですので、おおむね六割の水準にとどまります。  その理由としては、老朽建築物がございますが、そこに住まわれている方は家賃負担能力の低い居住者とか高齢者が多いということで、その地区内に移転の受け皿となる住宅が少ないということで、したがってなかなか立ち退けないんだ、こういうお話がございます。  それから、関係権利者といいますか、地上権者とか借家権者の方がたくさんおられるということもございまして、道路等の公共施設用地を買っていこうという場合にも、なかなかその権利関係が複雑で進まない。  加えて、狭小な敷地ですとか、法律で定められている接道条件を満たさないといったような住宅が多うございまして、では、自主的に建てかえでセットバックできるかというと、その建てかえもままならないので既存不適格なままなので、そのまま修繕、維持かなんかで済んじゃう、こんな世界がございます。  でございますので、こういった隘路を打開せざるを得ないということで今回の法律改正をお願いしておるわけでございます。  受け皿住宅の不足という点では、地区計画制度を活用して、容積率を、いわば移転をしていただいて、公共施設の整備を一緒にやりながら受け皿住宅の整備ができるんじゃないかとか、公共団体の要請で都市再生機構が受け皿住宅を整備できるようにということで、こういったような形で受け皿住宅を整備する。  公共施設の整備については、強制力を備えた防災街区整備事業について、いわば非耐火に加えまして非耐震の建築物も合わせて三分の二以上であれば整備の対象事業になるよということとか、再開発事業につきましても、第二種でございますけれども、五千平米から二千平米に規模要件を引き下げましてそういった事業をやりやすくするといったような形で、道路の基盤整備と老朽住宅の建てかえを一体的に進めていけるのではないかというようなことも考えております。  現状の建てかえが困難であるということにつきましては、先ほど申し上げました防災街区整備事業とか二種市街地再開発事業を活用するとか、それから、所管行政庁の認定を受けました建てかえ計画についての税制上の特例措置が新たに認められることになりますので、地権者の自発的な建てかえをこれによって誘発していくというようなことで、今回の改正ができますれば、それを最大限講じまして、何とか二十三年度までに解消を迎えたいというふうに思います。  それから、都市再生機構も活用した、今既に都市再生機構の方でいろいろな調査なりノウハウの提供をいただいておりますが、そういったような形で、東京、大阪、兵庫、福岡といったようなところについては重点密集市街地が多く分布しておりますので、都市再生機構によるワーキンググループ、公共団体と一緒になってそういったワーキンググループを設けるなどして、すぐに検討に入れるような体制を組みたいというふうに思っているところでございます。

○赤羽委員

 榊さんが防災担当の政策統括官のときに、首都直下型の地震が起こったとき、具体的な被害想定の数字も発表しているはずなんで、そういった発表をしている以上、それに対応をとるような都市づくり、密集市街地の整理が進むことを強く要望いたしまして、私からの質問を終わります。  どうもありがとうございました。