2007/10/24

衆 - 経済産業委員会 - 2号 平成19年10月24日
○赤羽委員

 公明党の赤羽でございます。  おはようございます。

 まず、甘利大臣におかれましては、再任おめでとうございます。経済産業政策に大変お詳しい大臣として、ますますの御活躍を期待したいと思います。  きょうは、今国会最初の委員会でございまして、今の谷本委員と私も内容はかなりダブるところがございますが、まず、現在の経済の景況感について質問させていただきたいと思います。  実は、先日行われました全国信用組合大会において日銀の武藤副総裁がごあいさつをされている中で、現在の経済、物価情勢についての言及がございます。ここをちょっと読ませていただきます。

 我が国の景気は、緩やかに拡大を続けています。世界経済の拡大が続く中で、輸出は増加を続けています。また、企業収益が高水準で推移する中、設備投資も引き続き増加基調にあります。先日公表された九月の日銀短観を見ますと、企業の売上高経常利益率は既往最高水準で推移しており、企業の景況感も、部門によって慎重さは見られますが、総じて良好な水準を維持しています。企業の設備投資計画は、本年度で五年連続の増加になっております。こういうくだりがありました。

 恐らく、マクロの数字から見ると正しい、正しいというか分析だと思いますし、日銀政策決定会合での結論だというふうに思います。  一方で、中小企業に関する二〇〇七年七月から九月期の中小企業景況調査というのが手元にあります。これは一万八千二百五十六社からの回答で、かなり詳しい調査だと思いますが、この七―九の中小企業業況の調査報告を見ますと、全企業の業況判断DIはマイナス二三・六となっていて、六期連続してマイナス幅が拡大している。売上額のDIはマイナス一九・六、これもマイナス幅が拡大している。経常利益DIもマイナス三五・〇とマイナス幅が拡大している。資金繰りDIはマイナス一九・九、マイナス幅がこれも拡大している。借入難易度DIは、長期につきましてはマイナス九・七と横ばいですけれども、短期資金の借入難易度についてはマイナス六・二、マイナス幅がこれもやや拡大をしている。

 これは、マクロとしてはずっと景気拡大が続いているという認識の中で、しかし、中小企業を取り巻く状況というのは極めて厳しい業況感が出ている。物すごいギャップがあるんですね。  私は、このときにどのような危機意識を持つかということについてちょっと言及したいんですが、大臣のこの前のごあいさつの中でもそういったくだりはあって、中小企業が厳しいということは述べられているんだけれども、企業数で見ますといわゆる四百三十万社ある、これは全体の九九・七%を支える。雇用の人員でいきますと、全体の七割が中小企業で働いている。  まさに、何となく今の日本の論調は、全体は調子がいいよ、だけれども中小企業はまだ元気がないよ、こういうことで済まされていると思うんですが、日本全体の九九・七%を支えていて、七割の人が働いている中小企業の業況感が、全く見通しが立たない、実感もない、こういうことが続いている、その幅がマイナスがさらに拡大しているということは、実は今、日本のマクロとして数字がいいこの経済も、砂上の楼閣というか、そういう危険が極めてあるのではないかということをとみに実感をしているところであります。

 恐らく、先ほど谷本さんが言われた、あれは和歌山県だから特に厳しいというわけじゃなくて、私の神戸も全く同じような状況でありますし、恐らく東京とか名古屋とか一部のところを除いては、名古屋でも中小企業の業況感はマイナスになっているというような報告も出ていましたが、何か、日本の経済産業界の極めていびつな構造で、いつかマクロの数字もがらっと悪くなる可能性が私はとてもあるのではないかと。

 その大きなきっかけとして、今アメリカの景気が厳しい状況になっているということとか、原油もドバイで一バレル九十ドルを超えるとか、信じられないような状況が続いていて、原材料の価格もアップしている。これは私は、余り、今後いい展望というか、よくなるという要素がないんじゃないか。  本当に腹を据えて、中小企業政策というか、小手先ではなくて、少し考え方を改めた対策をとる必要があるのではないか。そうでないと、マクロの経済に対しても物すごく厳しい数字が出てくるのではないかという危機感を私自身は感じているんですが、その点について、大臣の御認識、先ほどの御答弁のちょっと繰り返しになるかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。

 

○甘利国務大臣

 全体の景況感、政府の認識としては、引き続き景気は拡大基調にあるということになっております。  ただ、私自身も先生が抱いておられるような危機感を実は持っておりまして、サブプライム問題を中心にアメリカの景気が減速をしている。あるいは、国内、足元を見ますと、建築基準の構造確認、ピアチェックが、安全上は必要なことですが、運用も含めて極めて厳しい中で、構造確認が必要な案件が極めて絞られてきてしまっている。これはいずれ、今在庫処理になっていますけれども、新規着工の後退につながっていく等々、心配な要素が幾つもあるわけであります。  中小企業の各種DIが悪化に転じているということもよく承知をいたしております。一つは、景気全体、経済成長が大事だという認識を政府がしっかり持つということがまず第一だと思います。全体はいい、いいと浮かれていてはだめですよと。総理御自身が、経済成長戦略は極めて大事ということをここでまたいろいろな場面で発言されて、巻き直しをされているわけでありまして、これは正しい認識だと思っております。  そういった中で、予算の額がなかなかふやせない中で質を改善していく、成長型予算にしていくということは、我が省として絶対に譲れない線であります。成長枠をしっかり確保して、成長に資する予算こそ満額回答していくというふうに、量がそう多くを望めないのであるならば質を改善していくということが一つ。  それから、中小企業に少なくとも現状ある成長の果実を均てんしていくという作業が必要であります。先ほど来お話をさせていただいておりますけれども、下請取引の適正化についてしっかりと目配りをし、取り組んでいきたいというふうに思っております。

 

○赤羽委員

 ありがとうございます。  それでは、ちょっと各論に入るんですが、まず、中小企業に対する資金供給の面の問題で、我が党としても大変懸念を持っておるんですが、実は、十月一日から始まっております信用保証の責任共有制度の実施について御確認をさせていただきたいわけでございます。  まず、信用保証制度、これはもう言わずもがなですが、全中小企業の約四割が利用しておる。まさに中小企業金融にとって基幹的な制度でありまして、資金調達の命綱とも言えるというふうに考えております。

 もちろん、この制度が、持続可能な制度への見直しというのは重要な、必要なことであるということは承知をしておりますが、この制度変更の過程で、多くの中小零細企業に多大なマイナスの影響が出ることは避けなければいけないというふうに考えております。

 この十月からの責任共有制度の導入を前にして、九月に帝国データバンクによって実施されました全国二万社のアンケートがございまして、回収率は四八%ですので、一万社弱の回答ですが、責任共有制度の導入について懸念があると回答したのは七一%なんですね。そのブレークダウンを見ますと、具体的には、融資利率、金利の上昇、それと融資額の縮小、ここら辺に懸念があると回答した人が、それぞれいずれも七割を超えているということでございます。融資の打ち切りを懸念する声も二割に達しているということであるし、また一方で、地銀、特に第二地銀や信金、信組の不良債権の本格的な処理というのはこれから実施されるということがあり、当然、金融庁から第二地銀や信金、信組へのプレッシャーも強くなるというのはこれまで繰り返されてきた歴史としての事実であります。

 このような中小企業の不安の声を我が党もたくさん受けまして、九月二十八日に甘利経済産業大臣のもとに申し入れを行わせていただいて、一つとして、中小企業が従来にないような貸し渋りを受けた場合、相談窓口においてきめ細やかに対応する。二つ目には、全国の金融機関に対して、金融庁とも緊密に連携し、貸し渋りなどが起きることのないよう適切な指導を行う。三つ目は、中小企業の資金調達に阻害が見られた場合には、速やかに責任共有制度の見直しを行う、こういった要望を行いました。

 そこででございますけれども、相談窓口の設置がされているということですが、どういう状況で設置されているのか。また、その相談窓口に寄せられている実際の声があるならば紹介してほしいということと、また、こうなると金融機関側からもさまざまな、今までは、例えば五千万円貸し出していた、一千万返ってきたら、やはりリピート融資と称して、一千万円また追加で融資しているというのが実態なんだけれども、追加融資分についてはなかなか、やりにくくなるんじゃないかなといった声を聞かせていただきました。

 また、我々、相談窓口できめ細やかに対応してくれという要望をしましたが、具体的に相談に来られた場合、結局、今までこれまでの貸し渋りとか貸しはがしがあったときには、融資のときの担保の価値が下がったからとか、理由なんというのは幾らでもつけられて、結局、民間と民間との取引の中で我々は口を挟めない。結果として、貸し渋り、貸しはがしを全国でとめることができなかった、こういった状況があったと思いますが、こういったことを食いとめるためにどのようなことを考えていらっしゃるのか。

 始まったばかりで、まだ三週間ですけれども、現時点でのお答えをいただきたいと思います。

 

○中野副大臣

 いろいろ御懸念のお話もございました。赤羽さんが責任者であります公明党の経済産業部会さんからも、九月に、責任共有制度の導入に当たりまして、いろいろな御提言もいただいたところであります。それを踏まえて、今、全国五十二カ所の信用保証協会、そして全国九カ所の経済産業局などに相談窓口を設置いたしております。  ちなみに、相談の件数及び内容につきましては、毎週中小企業庁に報告されるように手配をいたしておりますけれども、十月一日から十九日までの三週間、金融機関からの技術的な質問が一件ございました。  引き続き、制度導入後の状況についてはフォローしてまいりますけれども、今御懸念をいただいたような件も含めて、具体的な相談を受けた場合にはしっかりとお話をお伺いした上で、個別具体的な状況について把握、検討に努めてまいりたいと思っております。  そして、万一、悪質なケースが見られる場合には、必要に応じ当該金融機関に指導も行いますし、金融庁とも情報を共有するなど、状況に応じて適切に対応してまいりたいと思っておるところであります。  ちなみに、今、御存じかと思いますけれども、改正建築基準法の施行に伴いまして、正直、地域産業の一五%、二〇%を占めます建設産業、建築確認申請の大幅な激減によりまして、大変ひどい状況をこうむるのではないかなと予測もいたしております。  国土交通省に対しましても、あつものに懲りてなますを吹くような状況ではだめだ、立法の趣旨を踏まえた案件であればしっかりとできるだけ早く処理を済ますべきだ、こういう申し入れもいたしておりますし、私どもも、中小企業庁と一緒に、政府系三金融機関にしっかりとした対応をとるように、また、この責任共有制度の導入に当たりましても、十二月までに必ずそういった建設産業の問題は多かれ少なかれ個別の金融機関で出てくるなと予測をしておるものでありますから、地方の局に対しましてはしっかりと受けとめろということで指示もいたしておるところであります。御理解ください。

 

○赤羽委員

 ぜひ、靴の上から足をかくような話じゃなくて、やはり本当に一つ一つの相談に、経済産業省、中小企業庁として承っていくんだという強い姿勢を発揮していただきたい。多分、相談窓口五十二カ所と九カ所を設置していただいたということを十分まだ浸透されていない懸念があると思います。

 ですから、ぜひそのことを周知徹底するということと、ぜひ副大臣、政務官の方は、地方に出張に行って、みずから行っているということがニュースになり、周知徹底になる。政府の周知徹底というのは、すぐビラをつくってとか、読まないようなビラを幾らつくってもしようがないのに、こういうことを繰り返しているので、行動を起こしていくということをぜひお願いしたいというふうに思っております。

 そこで、下請のこと、下請適正化も非常に大事で、下請適正化法、来年の予算要求も入っておりますが、これもしかし、法をつくっても結局何も作動しないということをよく言われるんですね。あと、いろいろ相談に乗りますよと言われても、例えば、下請の業者がこれはおかしいんじゃないかと通知をすると、結局、その案件は決着がついても、その次から仕事を外される、こういった報復攻撃というか、そういったものがあってなかなか言い出せないというのが現実である。

 結局、ビジネスというのは強い側と弱い側があって、強い側の論理が通る。もちろん規制緩和が進んでいますから、昔のように、中野先生もよく御存じのように、物流関係の運賃にしたって、昔は運賃というタリフがあった。しかし、今はタリフはないわけですね。荷主と物流業者の相対で決めなければいけない。これが規制緩和だと言うんだけれども、当然、そこの運賃にはコストの積み上げというのがあるはずなのに、公共事業の入札の価格もそういう嫌いがあるんですけれども、コストの積み上げとは全然別の要素で決まってしまう。そこで安値で決まって、結局安かろう悪かろうというサービスが提供されて、安全というものが脅かされているという非常に悪い展開になる嫌いがある。

 ですから、そういった意味で、この下請適正化法についても、ルールができたらもうそれでいいんだということではいかないわけでありまして、この下請適正化法、または建築業では建築業法の改正ということでしっかりとした構えをしていただいているのはよく理解できるんですが、ルールをつくって魂を入れることをぜひ徹底していただきたい。

 これも中野副大臣からの御答弁かと思いますが、この点と、もう一回、先ほどの融資に関する貸し渋りについて、積極的にみずから行動をもって対処していくということの御決意も含めて御答弁いただきたいと思います。

 

○中野副大臣

 責任共有制度の問題につきましては、全国、都道府県、私たち出張するたびに、あるいは、都内で行われますいろいろな業種団体の会合その他につきましても、考え方がちゃんと共有できますように最大限の努力を傾けてまいりたいと思っております。  また、現場にお詳しい赤羽議員の御指摘のとおりだと思いますけれども、下請取引の適正化を進める、このことは景気回復の果実を中小企業にまで波及させるということでも大変重要であると思っております。  私たち経済産業省は、公正取引委員会とも協力しながら、下請代金法を運用して、違反行為をしっかりと取り締まっておるつもりであります。  一方に、今、年間約十万社の下請事業者に対して、親事業者との間の取引に関する書面調査を実施するなどいたしておりまして、下請取引の実態について、その詳細について私たちは把握に努めてきております。お話しのとおり、下請事業者から、うちの親事業者はこうだということをなかなか言いにくい、そんな立場も十分に承知をいたしておりますので、書面の調査ということでありますと、比較的円滑に、自由に御発言もいただいておるようでもあります。  平成十八年度には、こうした情報などを活用して、約四千社の親事業者に対して警告文書を発しました。そして、約一千社の親事業者に立入検査をいたしました。そして、この立入検査の結果、下請代金の支払い遅延などの違反行為が見られたという約九百社の親事業者に対して強く改善指導を行ったところであります。  他方、下請対策については、今言った下請代金法の取り締まりだけでなくて、やはり元請、下請の望ましい取引関係の構築を促進していくということが重要でもあります。本年六月に、甘利大臣の肝いりで、ベストプラクティス事例などを盛り込んだ業種別のガイドラインを策定して、普及啓発に努めております。  今お話をいただきましたように、前段の質問もこの質問も、魂を入れて取り組めということでありますから、私ども、事務方にもしっかり督励をさせていただきたいと思います。

 

○赤羽委員

 ちょっとはやらなくなりましたが、タウンミーティングという、あれを私は財務副大臣で二回やらせてもらいましたが、非常にいい制度で、余り豪華なスタイルじゃなくて、実質的な声を聞くという意味で、そういったこともぜひやっていただきたいと思います。

 中小企業政策について、資金面を補充するとか、事業承継への是正、改正をするとか、そういったことは大事だと思うんですが、私は、これは個人的な考え方なんですが、今まで日本の多くの中小企業は、親企業の下請で仕事をしてきた。ですから、ファイナンスですとかマーケティングですとか、そういったことは別に心配をする必要はなかった。販路は全部親会社もやってくれる。ファイナンスも親会社が大抵面倒を見てくれる。いいものをつくる、いい部品をつくる。ですから、技術力は陶冶されている。

 しかし、これが、あるときから、親会社が下請部分を海外の工場に移転してしまって親子関係が切れてきた。もうおまえら勝手に生きていけと言われて、路頭に迷っているという状況の中小企業は多いんだと思うんです。本当は企業として、ちょっときつい言い方かもしれませんが、独立してはいけないというか、条件が整っていない企業であるけれども、今までの流れの中で中小企業としてビジネスをしていかなければいけない。

 ですから、大変、まず中小企業自体のレベルアップというか、生産性の向上という言い方になるかと思いますが、そういったことを考えていかないと、やはり幾ら中小企業の予算を、我が党も三倍にしようとか二倍にしようとかと言っていますけれども、やはり歩どまりのいいものでなきゃいけないし、コストパフォーマンスのいい予算投入でなければいけないと私は思っておるんです。そのために、受け皿の方の生産性を上げていくといったことで、いろいろな意味で人的な配置等々を考えていかなければいけない。

 日本の企業というのは非常におもしろくて、おもしろいというかおかしくて、経理課長とか経理部長というと、私が駐在していた中国ですら、税理士の資格を持っていないとつけないシステムなんですね。これはよく考えたら当たり前なんですけれども、日本の中小企業の多くの経理部長は、社長の奥さんが大抵やっているんです。こんなことなんですね、言ってみると。

 だから、資格を取っても、逆に言うと自分のキャリアアップにならない。資格を取ったら経理部長として遇されるという、もうちょっと働き方というか人の集め方というか、これは日本の企業文化では非常にやりにくいんだけれども、そういったことを少し充実させていく。  ベストプラクティスというのは、大臣、僕はいい言葉だなと思うんですが、これを使っていくとか、そういったものを顕彰していく。そこが頑張っていいモデルとなっていく。中途採用でも資格を持ったらどんどん登用していけるような、そういった企業を幾つつくっていくかということが私はすごく大事なことなんじゃないかと思います。

 そういった思いで多分、ものづくり三百社の顕彰とか、経済産業省、中小企業庁としてやられているようだけれども、賞状だけ渡していても、何もやらないよりはいいんだけれども、そこをモデル企業として少し国が突っ込んで介入していくぐらいのことをしないと、私は、冒頭申し上げました、今の日本の経済産業に対する危機感、中小企業がこけたら全部親ガメもこけてしまうのではないかということに大変な危機感を持っておりまして、団塊の世代で大企業をリタイアする方たちもたくさん出てきますので、そういった人たちのスムーズな中小企業への移行とか、いろいろなことが考えられると思うんです。

 そういったことで、中小企業の生産性を上げるということを大命題にぜひ省を挙げて取り組んでいただきたいと思いますが、この点について、長官が来て満を持していると思いますが、内容は大体わかっていますので、もしよければ、どちらでも結構ですが、では、まず長官に。

 

○福水政府参考人

 お答え申し上げます。  中小企業の生産性の向上をどうやっていくか、非常に重要な政策課題だというふうに私どもは認識しておりまして、ことしの六月に、成長戦略の一環ということで、中小企業生産性向上プロジェクトというのを策定いたしております。  先ほど大臣が申し上げましたが、下請取引の適正化、あるいは中小企業のIT化、これは特に小規模企業については今SaaSとかASPとかいろいろなサービスが出てきておりますので、こういうものを活用して、中小企業の課題を認識できるようにするとともに、資金供給の円滑化でありますとかあるいは迅速化、こういうようなことをリンクさせていければというふうに考えております。  それから、先生がおっしゃいました人材、人の点でございますが、企業OB、これから団塊の世代が非常にたくさん出てまいります。私どもは、都市から地方へ、あるいは大企業から中小企業へというふうな考え方で、こういう団塊の世代の方々にもう一度頑張っていただきたい。団塊の世代の方々も、頑張りたいという方が非常にたくさんおられますので、大企業から中小企業へ、あるいは都市から地方へというふうなことでマッチングを行いまして、経営方法の改善でありますとかマーケティング、販路拡大、先ほど先生がおっしゃいました経理の話、そういうふうなところにぜひこういう方々を活用できればというふうな仕組みも始めたいというふうに思っています。  あわせて、ものづくり三百社の話がございましたが、高専、工業高校、こういうところと、若い時分からものづくりの教育をしていこうというようなこともやりたい、やっているところでございます。  これに加えまして、地方の中小企業と事業再生、こういうような問題、あるいは事業承継の話、総合的に対応していきたいというふうに考えております。

 

○赤羽委員

 最後に、それでは大臣に総括的に、今のことと加えて、先ほどの責任共有制度も、実は、中小企業の生産性を向上していくプレーヤーはだれかというと、やはり地元の金融機関、これはもっとコミットしてもらわなきゃ困る。ですから、自分がリスクを二〇%持ったら、そのリスクを避けるというのではなくて、リスクを持って当該融資先の企業を経営支援というかコミットしていく、こういった文化をつくっていくということは大事だと思います。

 ですから、ぜひ金融庁との連携もとっていただきたいし、今長官からもお話がありましたが、中小企業全体の生産性を向上させるということを中小企業庁、経済産業省の大きな政策の柱として取り組んでいただきたいということについての御決意、御所感を伺いまして、私の質問を終了します。

 

○甘利国務大臣

 おっしゃいますように、責任共有制度というのは何の責任を共有するかというと、もちろん返済の責任を共有するということもありますけれども、金融機関に本来業務に目覚めてほしい、つまり、本来業務というのは、貸し手責任ですから、お金を貸した企業がきちんと健全に業を続けて育っていく、そのための努力を投入せよということであります。一〇〇%保証ですと、貸した先がもうかろうがつぶれようが、自分のところの融資に問題はない、必ず返ってくる、それでは困るのでありまして、きちんと金融機関としての使命を自覚してほしいという覚せいさせる作業が私は主だというふうに思っております。  中小企業の生産性向上につきましては、各種ITを活用して生産性を引き上げていく、中小企業は、取引先との関係を健全化するということと、自分自身の生産性を上げていくこと、それから付加価値のあるものに展開をしていくという地域資源活用、この三つを組み合わせて中小企業の元気をしっかり取り戻したいと思っております。

 

○赤羽委員

 どうもありがとうございました。  団塊の世代は民間だけじゃなくて、本省の人もリタイアしたら中小企業の現場に入っていけるような、そんな流れをぜひつくっていただきたいということをお願いし、また、時間が来ましたので、予定されていた質問、御答弁いただけなかった方におわびを申し上げて、質問を終了させていただきたいと思います。

 ありがとうございました。